境界相談

 私は、「境界問題相談センターおおさか」の相談員に登録しています。「境界問題相談センターおおさか」とは、大阪土地家屋調査士会と大阪弁護士会が共催しているADR機関です。要するに、境界の問題を、裁判所を使わずに、土地家屋調査士と弁護士とが間に入ることにより、話し合いでの解決を目指すところです。

 今日は相談担当日だったので、相談を受けてきました。

 境界の問題は、わずか数センチでもめることも多いです。第三者から見ると「それくらいもうええやん」という話かもしれませんが、当事者は「先祖代々の土地を絶対に守らなければならない」とか「苦労して手に入れた土地なのだから、絶対に譲れない」と、互いに意地になってなかなか解決するのが難しい事件です。

 また、ややこしいのが「境界」といっても、一般の人が考えている境界は「所有権と所有権の境」なのですが、筆界特定制度や境界確定訴訟で争われるのは「一筆の土地と一筆の土地との境」であり、必ずしも一致しないのです。

 相談に来られた方達の、目指すべき解決方法を探す手助けができるよう、これからも精進したいと思います。